COLUMN コラム

2023.11.06

防水工事の価格が変動する理由と良い見積もりの見分け方

防水工事は、雨漏りや結露などの水による被害を防ぐだけでなく、建物の耐久性や美観を向上させる効果もあります。しかし、防水工事には様々な種類や方法があり、それぞれに費用も異なります。今回は、防水工事を依頼する際に金額に影響が出やすい項目をまとめました。

費用に影響が出る要因5つ

工事箇所

屋根や外壁、ベランダなど、工事する箇所によって必要な材料や作業時間が変わります。例えば、屋根は高所作業で危険が伴うため、足場代や安全対策費がかかります。また、屋根の形状や勾配によっても費用に影響が出ます。

工事面積

工事する面積が広いほど、材料費や人件費が増えます。一般的には、1平方メートル(㎡)や1メートル(m)あたりの単価で見積もりが出されます。

工事方法

防水工事には大きく分けて塗膜型とシート型があります。塗膜型は防水材を塗布する方法で、シート型は防水シートを貼る方法です。塗膜型はシート型よりも安価ですが、耐久性や防水性能はシート型の方が高く、職人の技術力も必要な工法となります。

材料種類

防水材や防水シートには様々な種類があります。例えば、塗膜型ではウレタン系やアクリル系、FRP系、ポリマーセメント系などがあります。

シート型では合成ゴム系や塩ビ樹脂系、アスファルト系などがあります。それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。一般的には、品質や耐久性耐候性などの性能が高いほど価格も高くなります。

施工業者

防水工事を行う業者によっても費用は異なります。業者の規模や実績、信頼度などが影響します。また、業者の専門性、業者間の競争状況や季節性なども費用に影響します。

見積もりの重要性

防水工事を行う前に、必ず見積もりを取ることが重要です。見積もりを取ることで、以下のようなメリットがあります。

費用の把握

費用は工事の種類や方法、材料、面積などによって大きく変わります。見積もりを取らないと、工事後に予想以上の請求が来る可能性があります。また、見積もりを取ることで、工事費用の内訳や内訳ごとの単価を知ることができます。これによって、工事費用が妥当かどうか判断することができます。

内容の確認

工事の内容や方法は、防水性能や耐久性に大きく影響します。例えば、塗膜型とシート型では、防水材や防水シートの種類や厚さ、塗布回数や貼り方などが異なります。また、工事箇所によっても、必要な下地処理や補修作業などが異なります。さらに密着工法なのか絶縁工法なのかでも大きく変わってきます。見積もりを取らないと、工事後に不具合やトラブルが発生する可能性があります。

本当にその建物に適した工法、仕様となっているかを具体的に説明してもらうことが重要です。

期間の把握

工事期間は、工事箇所や面積、天候などによって変わります。例えば、屋根の防水工事は雨天時には行えません。また、塗膜型の場合は乾燥時間も必要です。見積もりを取らないと、工事期間が把握できないまま相場より工事期間が長かったことで無駄に請求された。といった可能性もあるかもしれません。ですので契約前に工事期間の説明を求めるのは重要となります。

おおよその工事期間を把握することで、旅行や出張などの計画も立てやすくなります。

良い見積もりの特徴とは?

防水工事を行う際には、ダメな見積もりに騙されないように注意する必要があります。ダメな見積もりとは、工事費用や内容が不明確で、工事後に追加料金やトラブルが発生する可能性が高い見積もりのことです。では、良い見積もりとはどのようなものでしょうか。以下では、良い見積もりの特徴を紹介します。

費用が明確

良い見積もりは、工事費用が明確に記載されています。工事費用は、材料費、人件費、足場代、安全対策費などの内訳ごとに表示されています。また、内訳ごとの単価や数量も表示されています。これによって、工事費用が妥当かどうか判断することができます。また、消費税や諸経費などの付加費用も含めた総額が表示されています。これによって、工事後に予想外の請求が来ることを防ぐことができます。

内容が詳細

良い見積もりは、工事内容が詳細に記載されています。工事内容は、工事箇所、工事方法、材料種類などの基本情報だけでなく、下地処理や補修作業などの具体的な作業内容も表示されています。また、防水材や防水シートの種類や厚さ、塗布回数や貼り方などの仕様も表示されています。これによって、工事内容が防水性能や耐久性に適しているかどうか判断することができます。また、工事後に不具合やトラブルが発生することを防ぐことができます。

期間が明示

工事期間は、工事開始日と完了日を含めた日数で表示されています。また、天候や施主の都合などで工事期間が変更になる場合の対応方法も表示されています。これによって、工事期間をあらかじめ把握することができます。また、生活に影響が出たり、追加料金が発生したりすることを防ぐことができます。

ダメな見積もりの特徴とは?

逆に、ダメな見積もりは、上記に挙げた項目が不明瞭で何もかもが「一式」といった表記であったり、工事期間や条件なども明記されていないことがあります。

まとめ

防水工事は雨漏りや結露から建物を守る重要な作業であり、建物の耐久性や美観の維持にも貢献します。しかし、防水工事の費用は多くの要因によって変動します。まず、工事の箇所が大きく影響します。屋根や外壁、ベランダなど異なる場所では、使用する材料や作業の時間、そして安全対策費などが変わるため、費用も変わるのです。

防水工事の前には必ず見積もりを取得することが推奨されます。見積もりによって工事の全体的な費用や内容、期間を事前に把握することができ、予期しないトラブルや追加費用を避けることができるので参考にしてみて下さい。

ページトップへ